方丈記に、似た運命

— 懐かしい古典が、今、蘇る —

ママ友を作る難しさ②

※毎回書きますが、ママ友は便宜上の書き方です。

 僕にとってママ友は、単なるご近所さんです。

今回も、ママ友を作る難しさをテーマに書きたいと思います。

前回も書いたのですが、ちょっとまた色々思うことが出てきました。

それで、今回は、補足的に少し書きたいと思います。

内容は大したことありません。

あと、前回と重なる部分もありますので。

「ママ友」というフレーズについて考えてみたんです。

ママ友というフレーズは、今から20年ぐらい前にはあったそうです。

しかし、どちらかと言うと新しい言葉ですね。

逆に言うと、それまでにはなかったわけです。

僕の親世代だと間違いなく「ママ友」というのはなかったはずです。

そして、ママ友と言うのは「子どもをもつママの友達」となるわけですが、なぜ、ここ20年ぐらいで「子どもをもつママの友達」が注目されるようになったのかを考えてみたんですね。

逆に言うと、20年ほど前だと「ママ友」なんか注目されなかったわけです。

まー、言葉そのものがなかったのもあると思いますが。

要は、何が言いたいかと言うと、昔は、ママ友なんかいなくてもご近所さんがみんな知り合いで、そこには小中高大学とずーっと一緒だった友達もいて、その友達にも同じように子どもがいて、わざわざ「ママ友」を作る必要がなかったんですね。

昔からの友達が、ほぼ同じ時期にママ友になるわけですから。

今だと、「やれ、ママ友を作れ」とか「やれ、ママ友がいたら楽しい」とか言われたりするようですが、昔だと、「そんなこと言われなくてもすでに友達なんですけど」で終わりなんですよ。

だから、ママ友という概念も必要なかったとも考えられます。

しかし、今はどうでしょう。

若者が地元を捨てて、別のところに住むということも普通になっていませんか。

例えば、高校までは地元で生活しても、大学や就職で地元を離れるというケースもあると思います。

実は、僕もそうです。

すると、今までの人間関係は一旦リセットされます。

そして、新天地で新しい人間関係を築くという作業をしなければならない。

それはママ友を含めてですね。

だから、今の時代は、昔はしなかったママ友を作るという作業をせざるを得ないわけです。

つまり、ママ友(あるいはママ友を作る)というのは、ある意味、社会システムが作り出したとも言えるかもしれません。

ところで、今のママ友について考えてみると、二つに分けられそうな気がします。

繰り返しますが、僕の独断と偏見です。

それは、次の二つです。

  • 田舎から都会に出た場合
  • 田舎から別の田舎に移動した場合
  • 田舎から都会に出た場合

この場合のママ友は、色んなとこからきたママたちの集まりになると思います。

つまり出身がバラバラになる。

この場合、出身がバラバラだから、全体的にみんながよそよそしくて仲良くできないということも考えられると思います。

あるいは、出身がバラバラがゆえに、みんなが協力し合うこともできるかもしれません。

そして、もし、強力なリーダー(ボスママと言うんですか)が現れたら、理由もなくその人に従うこともあるでしょう。

  • 田舎から別の田舎に移動した場合

田舎というのは、都会と比べると集団的なところがあります。

都会にも集団的なところはあると思いますが、田舎の集団的なところは都会よりもさらに根が深いように思います。

それで、田舎から別の田舎に移動したとか、山奥からふもとの町に移動したという場合は、移動先の田舎には必ずコミュニティーがあります。

明らかに分かる場合もあれば、暗黙的に感じ取ることで分かることもあるでしょう。

つまり、すでに集団が完成されていて、それはママ友についても同じで、ある程度しっかりしたママ友の関係が出来上がっています。

僕も、田舎から別の田舎に住んだタイプでして、何となく分かるんです。

で、田舎に移り住んだ場合は、「郷に入っては郷に従え」というあのことわざがまーまー生きていることを感じます。

これ、都会だと、そんなこともないと思うのですが。

ということは、田舎に移り住んだ場合は、ある程度その田舎に溶け込まないとなかなかママ友を作ることは難しいと思います。

これは、ママ友だけじゃなくてご近所付き合いも同じだと思いますが。

それで、ママ友というのが時代の流れとか社会構造の変化によって生まれたという側面はあると思うのですが、問題なのは、どうすれば上手にママ友を作れるかということではないでしょうか。

例えば、小さい頃だと「なーなー一緒に遊ぼ!」って言えば、たいてい遊んだものです。

でも、大人になって「なーなー一緒に遊ぼ!」なんてはなかなか言えないと思います。

「うわっ、この人、馴れ馴れしい!」って思われておしまいですよ。

そもそも、僕たちは、ママ友の作り方を学んでもいませんし。

しかも、子どもがいるいい歳をした大人が、「さー、ママ友を作りましょう」と言われても、できるわけがないんですよ。

子どもだからできることも、大人になると難しいこともあるんですね。

僕自身、ママ友の作り方について正解があるわけではありません。

むしろ、正解を知ってるという人がいれば、その人に教えて欲しいくらい。

そして、恐らくは、その人の正解は僕にとっては不正解になると思います。

ただ、その中でも、ママ友を作る上で、できるだけヒントになるようなことを書けたらいいなと思って書きます。

例えば、ママ友を作りたいと思うけど、なかなか会話が続かないという場合があります。

僕なんか、その典型ですが。

その場で何か会話が盛り上がるような話をする。

そして、相手との距離がぐっと近づいたら最高の気分だと思いますが、なかなかそうはいかないものです。

それで、事前に「今日はこのネタで話してみよう」とか「こんなこと聞いてみよう」とか考えることもあるかもしれませんが、考えた割に全くうまくいかなかったりすることないですか。

こういうのは、準備に力が入りすぎて、本番の会話の時に準備の内容を意識し過ぎて、かえって本番の会話をつまらなくしているかもしれません。

そう思うと、準備なしでなりゆきに任せて会話をするというのも悪くはないのかもしれません。

もちろん、僕なんかだとそのなりゆきの会話ができなくて困っているわけですが、少なくとも素直な会話はできるんじゃないでしょうか。

あるいは、うまく会話ができなかったとしても、誠実さぐらいは伝わるのではないでしょうか。

また、人間は一つのことに意識してしまうと、なかなか他のことに意識が向かないように思います。

こういう場合は、意識を一点に集中させるのではなく、もっと別のものとか大きなものに意識を向けるのも一つの方法ではないでしょうか。

こういうのも心の豊かさを示していると思います。

もちろん、意識を集中した方が良い場合もあるわけですが。

例えば、人間関係のことは相手のあることなので、うまくいくかいかないかは分かりません。

その意味では、自分の力なんて大したことはないかもしれない。

まー、実際、自分なんて大したことないんですが。

だとしたら、もうね、全てを委ねる。

こういうのもありではないでしょうか。

別の方向に意識を向けたり、大きな発想をするというのも一つの方法だと思います。

あと、例えばですね、ママ友ができないということを、どのように物語るか。

これもポイントではないでしょうか。

例えば、仲の良いママ友ができないということは、もしかしたら、ママ友からのトラブルを回避できているとも考えることができます。

実際のところは分かりませんよ。

しかし、世の中の何割かのママは、ママ友のトラブルに巻き込まれているわけです。

また、嫌々ママ友の輪の中に入っていたりします。

これって、だいぶストレスなことではないでしょうか。

しかも、こういうストレスを子どもや旦那さんにまき散らすこともあるかもしれません。

つまり、ママ友がいないことで、ママ友がいることで抱え込んでしまうトラブルやストレスから未然に回避できているとも考えられます。

つまり、ママ友がいないという裏には、そういうメリットが隠れているかもしれない。

あるいは、今、目の前にいるママたちと仮にママ友になれたとしても、大した関係にもなれないことが分かっているから、ママ友になっていないという考え方も面白いように思います。

いずれにしても、ママ友ができないことで、実は、見えないところでうまくバランスが取れているのかもしれません。

ちなみに、僕の狭い範囲の話ですが、幼稚園で知り合ったママ友たちはものすごく仲が良かったんです。

それはもう他の幼稚園のママからしたらおかしいと思うぐらいに。

しかし、よくよく話を聞いてみると、例えば、上の子の時はママ友はいなかったとか、以前、違う幼稚園ではママ友とトラブったことがあるとか、それなりにつらい経験があったと話してくれましたが、この話なんかは、つねにママ友に恵まれることはなくて、その時その時の状況次第でママ友ができたりできなかったりするということを物語っているように思います。

色々と書きましたが、要は、ママ友がいなくても大丈夫ということです。

いたらいたで世間の相場を知ることができたり、心強かったりもするのですが、思ったほど頼りがいがあるわけではありません。

ママ友がいないからといって前のめりにママ友を作ろうとせずに、今の自分にママ友がいないというのはどういうことだろうと、一歩引いて考えてみるのも良いのではないでしょうか。

今回はこの辺で。

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