方丈記に、似た運命

— 懐かしい古典が、今、蘇る —

感情は紙一重か


今回は、感情は紙一重か、ということについて。

以前、テレビである番組を見ていた。
NHKスペシャルだったかな。
テーマは、脳科学についてだった。
で、面白い実験をしていた。

その舞台は、イギリスのある研究所。
そこには、脳科学の分野で有名な先生がいた。
で、実験の内容は、被験者に映像を見せて、脳のどの部位が働くかを確かめるといったもの。
多分、そんなに難しい実験ではないと思う。
ごめん、テキトーに書いたけど。

で、まず、被験者にMRIに入ってもらう。
MRI、分かりますか?
MRI検査を受けた人なら分かると思うけど、かなりうるさい装置。
で、磁場をかけて体内の様子を見る装置。
医学だとMRIっていうけど、化学(理学)だとNMRって言ったりする。

で、MRIの中で、被験者に人が殴られている映像を見せる。
そして、脳のどこが反応したかを調べる。

まー、こんな感じの実験。

で、被験者たちの脳のどこが一番活発に働いたかと言うと・・・

「島皮質」

だった。
これだけで、「あー、あそこかー」って分かった人は、相当すごい人だから(笑)
ちなみに、僕は、島皮質、知らなかった。
ていうか、初めて聞いた。

で、困った時は、ネットに全頼りということで、ちょっと調べてみた。

島皮質・・・
・脳の中央付近に位置していて、前頭葉、側頭葉、海馬などの脳の各部位との連絡
・自律神経(交感神経、副交感神経)に関与
・幸福、悲しみ、恐怖、嫌悪などの感情に関与

まー、こんな感じでいくつか働きがあるらしい。
ただ、今回、この中で注目したのは、「島皮質は、イヤだなーと思う時に、活発に働くということ」なんだとか。

一応だけど、島皮質の場所を説明すると、ここだそうです。
うーん、余計に分からないか。。。

今回の実験では、被験者たちの島皮質が活発に動いた。
で、実験者たちは、その理由を「人が殴られている映像を見て、嫌悪感を感じたから」と考えた。

まー、これなんかは、そうじゃないでしょうか。
人が殴られているのを見て、面白がってたまるかですよ。

ここで、実験者たちは、再び、実験をする。
ところが、一つだけ、前回とは違う条件を付け加えました。
それは、被験者たちに、

「この男の人は彼女にひどいことをしました。これは罰なんです」

という情報を伝えたんですね。
そして、被験者たちの脳内で、どこが活発に働いたかを見る。
すると、脳の中の「側坐核」という部位が活発に動いたそうなのね。

で、この側坐核がまた分からない。
で、調べてみたら、この側坐核、やる気スイッチのことらしい。
つまり、ここを刺激すると、やる気スイッチが入って、勉強でも仕事でも集中的に取り組むことができるんだとか。
うーん、知らなかった。
ちなみに、物理的に、この側坐核を働かせるためには、簡単にできるような運動を5分程度するのがいいらしい。

例えば、朝起きて、顔を洗う、歯磨きをするのも、理にかなっているらしい。
また、勉強する前に、5分程度掃除をするのもいいらしい。

で、この側坐核、やる気スイッチというのは分かったけど、つまり、快楽とか快感を感じた時に働く部位なんだそう。
で、あと、あまり嬉しくない情報が一つ。
京都大学が行った実験では、嘘をつく人ほど、この側坐核が働いたという実験データがあるんだとか。

一応だけど、側坐核の場所を説明すると、ここだそうです。
うーん、これまた余計に分からないか。。。

それで、この実験結果では、相手を懲らしめるために暴力を振るうというのは、人間にとって快感ということになる。
あるいは、正義のためには、暴力も許されるとなる。

そう言えば、昔、時代劇が流行ったのも、勧善懲悪が受け入れられたからだと聞いたことがある。
で、僕なんか、いまだに時代劇の再放送を見ている。
特に、必殺仕事人はいいねー。
また、最近でも、半沢直樹が高視聴率をたたき出したけど、これも同じ理由だと思う。

で、僕は、前回、正義の話をした。
人間というのは、自分が正しいと思うと、手が付けられなくなることがある。
パワハラとか、体罰とか、あおり運転とか。
こういうのって、全部、自分が正しいと思い込んでいる。

ところで、自分が正しいと思えば、必ずしも暴力的になるのかと言うと、そうでもなかったりする。
例えば、自分が当事者でない場合のパワハラとか体罰とか。
これ、周囲で見ている人は、誰も間に入って止めたりしない。
つまり、こういったことを見て、止めに入ることが正しい行いだとしても、止めたりすることはまずない。

そう考えると、時と場合によって、正義も強くなったり弱くなったりかもしれない。

今回はこの辺で。

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